《7月28日 ウクライナ盲人協会のホームページより》
ウクライナ盲人協会(UTOS)リハビリテーションセンターでは、7月26日、プロの心理学者による「すべての逆境を乗り越えよう、愛するわが国のために」と題するセミナーを開催しました。戦禍の何もかもが困難な時期にも、ウクライナ人として力強く生きていこうと呼びかけるものです。
セミナーは継続的に開催される予定で、初回は視覚障害者10人ほどが参加、ほとんどの参加者が「何度でも参加したい」と言っています。
《7月28日 ウクライナ盲人協会のホームページより》
ウクライナ盲人協会(UTOS)リハビリテーションセンターでは、7月26日、プロの心理学者による「すべての逆境を乗り越えよう、愛するわが国のために」と題するセミナーを開催しました。戦禍の何もかもが困難な時期にも、ウクライナ人として力強く生きていこうと呼びかけるものです。
セミナーは継続的に開催される予定で、初回は視覚障害者10人ほどが参加、ほとんどの参加者が「何度でも参加したい」と言っています。
欧州盲人連合(European Blind Union 略称EBU)は、ロシアによるウクライナ侵攻が続いている状況を鑑み、戦争が終わるまでの間全ロシア盲人協会(All Russia Association of the Blind 略称VOS)の会員資格を停止することにしました。
会員国一覧に名前は残しますが、ホームページへのリンクは削除されました。
2022/07/22付 UTOSホームページ記事より
ヴィニツィア在住の全盲女性イリーナ・コスティウニクさんは、地域総合センターのリハビリテーションのインストラクターとして働いています。彼女はウクライナ盲人協会のヴィニツィア支部の雇用委員会の委員長でもあります。
職場では、視覚障害者のリハビリテーションを担当し、点字やスマートフォンの使い方などを中心に指導しています。
彼女にとって新しいチャレンジが始まりました。先日彼女の職場を訪れたのは、視覚と聴覚の両方に障害のあるエレナさんと彼女のガイド(聴覚障害者)で、コミュニケーション手段として点字の習得を希望しています。
エレナさんが緑内障により視力を失ったのは戦争に突入する前でした。適切な時期に治療を受けなかったために病気が進行し、失明してしまったのです。ガイドとは手話のゼスチャーに触れてコミュニケーションをとります。
エレナさんの点字学習は、イリーナさんがまずエレナさんのガイドに点字を教え、それをガイドが手話でエレナさんに伝えます。イリーナさんによると、盲ろう者への対応は非常に少ないケースで、彼女が思い起こすのは1970年代に有名になった「ソビエトのヘレン・ケラー」ことオリガ・スコロホードワさんだけです。
点字の習得に要する時間はとても個人差があり、1週間で読み書きができる人もいれば、数か月、あるいはそれ以上要する人もいます。それでも、自身でメモをとる手段として、視覚障害者にとって点字はとても重要です。
《7/17 ウクライナ盲人協会(UTOS)ホームページより》
UTOSキーロヴォフラド支部(ウクライナ中央部)では、自治体とスポンサーの協力により、生活に困窮している56人の視覚障害者家庭に衣料品を提供しました。
ウクライナ盲人協会(UTOS)のポルタヴァ支部(ウクライナ中部ポルタヴァ州)は、ウクライナ障害者フォーラム(EDF)の支援を受けて、7月7日、視覚障害のある会員に向けて「戦時中における視覚障害者の社会保障について:Q&A」と題する会を開催しました。このイベントには国内避難民を含む視覚障害者が参加し、行政担当者、ポルタヴァ社会保護局の専門家、障害者支援団体ポルタヴァ支部長らがスピーカーとして招待されました。
企画担当のマリーナ・バベッツ氏は、戦時下における、国内避難民を含む視覚障害者の社会的保護と社会保障の重要性を強調しました。
特にさまざまな補助金、サービス、補償の申請方法と受領までの手続きについて、視覚障害者にアクセス可能な形で提供されるべきだと述べました。
《7/7 ウクライナ盲人協会(UTOS)ホームページより》
ウクライナ盲人協会リヴィウ支部では7月7日、「パン祭り」を開催しました。参加者は自慢の手づくりパンを持ち寄り、レシピを他の参加者と共有し、お茶を飲みながら薫り高いパンを味わい、楽しい交流の場となりました。
「亜麻のソバ」、「ナッツ」、「農民」、「ズドブニイ」、「ドマシュニイ」、「カボチャ」、「タマネギ」はすべてパンの名前です。参加者にはスポンサーより食品のパッケージが贈られました。
(6月15日付ウクライナ盲人協会のホームページより要約)
マリウポリ出身のシンガーソングライターのボフダン・コヴァルさんは、避難先のウクライナ中部ヴィーンヌィツャで、破壊された故郷についての歌を披露しました。
「私の手のひらであなたの心を暖めさせてください – そこにない咲き誇る街はもうありません…」
ロシア軍による本格的な侵攻が始まった時、コヴァルさんはすぐにマリウポリを離れようとは思わなかったそうです。2014年ウクライナ騒乱と似たようなことがあるかもしれないと思ったにすぎませんでした。
第二次世界大戦についての映画で見たことがまさに現実となり、近所の家にミサイルが命中した時、助けを求める声が聞こえましたが、誰もなすすべがありませんでした。
避難も簡単ではありませんでした。まずいわゆるDNR(ドネツク人民共和国)に行き、次に占領されているベルホヤンスク(サハ共和国)に行き、大勢の避難者とともに体育館で3週間過ごしました。1か月後、4回目の試みでようやくザポリージャ(南ウクライナの都市)にたどり着くことができました。
マリウポリでは町のどこへでも、白杖を使って単独歩行ができていましたが、ヴィーンヌィツャではすべて一からやり直しです。UTOSの支援がある区域内の移動さえ難しいのです。
コヴァルさんは1992年に視力を失い、その後に詩や曲を書き始め、音楽活動を始めました。アルバムをリリースし、詩集を出版、市の大会や音楽祭に長年出演してきました。最近ではフォークアンサンブル「ヴェスニャンカ」の伴奏者としても活動していました。
(6月15日ウクライナ盲人協会のホームページ掲載記事の要約)
キーウ在住の視覚障害者とその家族は、ウクライナレストラン協会が実施するボランティアプロジェクト「おいしい守り人」の対象です。毎週火、木、土曜日に、耐熱プラスチック容器に詰められた温かいランチを無償で受け取ることができます。
メールで予約をし、受け取りに行ってください。
非常事態下にあっても、ウクライナレストラン協会は視覚障害者のことを忘れていません。このプロジェクトについては特設ページをご覧ください。
「おいしい守り人」プロジェクト https://www.uara.org.ua/en
全盲のロック・ピアニストでシンガーソングライターの香介さんがミュージシャン仲間に声をかけ、ウクライナの視覚障害者を支援するチャリティーアルバムを6月13日に発売しました。
アルバムタイトルは「Feathers of Hope(希望の羽根)」ピアノなどの独奏7曲を収録。1枚1500円(送料200円)。収益はすべて日本盲人福祉委員会を通じて世界盲人連合(WBU)ウクライナ協同基金に送られます。
特設サイト「Feathers of Hope」
本年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻を開始し、多くの市民が犠牲になっています。3月1日にはウクライナで最も歴史のあるハルキウ(ハリコフ)の盲学校が爆撃を受けました。その他の地域でも視覚障害者が大きな被害に遭って生活に支障をきたし、国内外に避難を余儀なくされるなどの混乱状態が続いています。爆撃等によって新たに障害を持ってしまう人々も多数います。世界盲人連合(WBU)加盟組織のウクライナ盲人協会(UTOS)では国内外の避難所や避難列車など移動に関する情報提供、食糧や医薬品の提供、再定住に向けた相談支援などを行っていますが、事態は日に日に深刻さを増しています。